2008年10月12日
沖縄県立博物館・美術館を 巡る冒険! その2
博物館を巡る冒険!

88,529
この数字は博物館の収蔵資料総数。
現在常設展で展示されているのは約3,000件。
ちなみに1946年の沖縄県立博物館設立当初の
収蔵資料総数は367件であった。
戦禍で一面焼け野原となった沖縄の地で
62年の歳月を経て88,529件まで達した
この収蔵資料総数の意味は深く重い。
ここは沖縄小宇宙
アカデミックからは、極北に位置する私であるが、博物館や美術館に行くのが好きだ。公共の施設ならではのスケールの大きな建造物を眺めるだけでも楽しいし、なによりも館内に入ったときの、ピーンと張りつめた、凛とした空気感が心地いいし、そこにいるだけでIQがあがるような錯覚すら覚えるのは私だけか。
なので、沖縄県立博物館・美術館が昨年11月1日に開館したときは一県民として素直に嬉しくもあり誇らしくもあった。
開館記念の特別展「人類の旅港川人の来た道」も当然見に行った。学術的な面だけでなく、面白く展示すべく工夫が随所にみてとれて、おおいに感心した。博物館の常設展にいたっては、もはやワンダーランドである。ゆったりとした空間ではあるが、沖縄の森羅万象がギュギュッと詰まっている感じだ。
初めて沖縄を訪れる観光客には事前学習も兼ねて最初に訪れることをおすすめしたい。いや極端な話、ここだけで沖縄旅行が成立してしまう可能性すらある。
沖縄小宇宙ともいえる濃密な空間に目眩を覚える程だ。恐らくこのような展示構成ができるのは世界でも沖縄だけではないか。地勢的・歴史的・文化的に唯一と言える特殊性ゆえのビッグバンが来た〜!って感じだ。
少々、興奮してきたが、博物館の常設展は1回見ただけではとらえきれない。何度も通って沖縄の現在・過去・未来に想いを馳せることのできる素晴らしい展示空間だ。

美術館を巡る冒険

2,180
この数字は美術館の収蔵品総数である。
収蔵品目録を見てみると
絵画から写真、立体作品、陶器まで多岐にわたる。
とくに写真の収蔵が充実している。
美術もまた沖縄の語り部
あいにくな天気の日は観光客に沖縄県立博物館・美術館に行くことをすすめる、今日的沖縄県民である。が、しかし、ここへは絶対的に晴れた日こそ行くべきである。花ブロックから射す木漏れ日模様の美しさと、エントランスホールのビロウ(クバ)の木をモチーフとした円柱ポールの、天空からレンブラント光線のごとく降り注ぐ柔らかな日差し。御嶽のクバの木々から、こぼれる陽光のような神々しさすら感じさせる。ここは、沖縄で一番贅沢な空間であると思う。
エントランスホールを入って右側が美術館。美術館開館記念展「沖縄文化の軌跡1872〜2007」を見たが、百花繚乱的、沖縄文化チャンプルーな展示内容に大いに興奮した。
なんだろう。とても自由な風が吹いているような、権威主義など、清々しいほど皆無な展示空間であった。それは常設展示においても同様の自由さを感じる。
学芸員の尽力であると思うが、沖縄の特異な歴史と風土がそのような自由な展示を醸し出しているようにも思える。とはいえ展示される作品は「沖縄とは」と常に問いかけているような、美術ですら沖縄の呪縛から逃れられないことへ目眩すら感じる。
沖縄の美術に触れることは沖縄を感じることであり、知ることである。
その意味では、併設される博物館と連続して繋がっていると言ってもいいのではないか。
全国的にも特異とされる博物館と美術館の併設は、沖縄でこそ成立する方法論だと確信した。

投稿者 breakjp : 2008年10月12日 08:35