□Vol.55□びあぶれいくInterview□

国道58号線から車が消え、みんながテレビにかじりつき、まさに沖縄県民が熱狂した、忘れられない甲子園での尚学高校の優勝。その時のチームの主将を務め、早稲田に進学した比嘉選手が今春、広島東洋カープからドラフト3位で指名。プロとして初めて沖縄キャンプに臨んだ。

● ドラフトで指名を受けた時はどんな気持ちでしたか？

比嘉

とにかくうれしかったですね。正直、ホッとしました。小さな頃からプロを目指してきたので、これで夢がひとつ叶い、また、新たなスタート地点に立てたことをうれしく思っています。

● プロになって初のキャンプはどんな感じ？

比嘉

さすがにプロの練習メニューって感じで、厳しいのは当然ですよね。でも、みんなやっていることなので、早く慣れようと気合い入れてやってます。でも、今のところ特に問題はありませんよ。とにかくプロ入り最初の年ですし、今は、身体をイジめて鍛えるのみです。年間を通してケガのないシーズンにするためにも大事な時期だと思ってます。

● どんなところをアピールしたいですか？

比嘉

もちろん内野手としてのアピールもしなくてはいけませんが、僕の持ち味は打撃だと思っているので、打撃の方をもっとアピールしていきたいと思っています。

● 現在の目標は？

比嘉

開幕1軍です。そして、広島の勝利に貢献できるようなプレイヤーになりたいですね。最終的には、広島の日本一！

● 休みの日は実家には帰られたんですか？

比嘉

はい、戻りましたが、特別に何かがあるわけではないですよ（笑）。久しぶりに家族でご飯を食べたりしただけで。そうそう、昨年末に沖縄に帰って来た時には、高校時代の野球部の仲間と忘年会をして、かなり盛り上がりましたね。居酒屋から始まって、カラオケっていうパターンで、久々にみんなで遊びました。楽しかったですね。

● 沖縄に帰ってくると必ず食べるものは？

比嘉

今は、本土にも沖縄料理を食べさせてくれるところがいっぱいあるので、そういう意味では不自由することはないんですけど。ただ、やっぱり沖縄で食べる豆腐ちゃんぷるーはうまいですね、きっと島豆腐がいいんでしょうね。

● 広島は、どうですか？

比嘉

引っ越してすぐにキャンプが始まったので、まだ、街の様子も全然わからないんですよ。これから少しずつ肌で感じながら勉強させてもらいます。
広島のファンは熱狂的だと聞いているので、街も熱い感じかな、なんて思っているんですよ。

● 沖縄のファンへメッセージをおねがいします。

比嘉

そうですね、自分が試合に出ることができたら、テレビを見ながら応援してくれると思うんですよ。だから、早く試合に出れるように1軍目指して、精一杯頑張りますので、テレビに映るようなことがあれば、ぜひ応援して下さい。


慣れ親しんだ故郷、沖縄でのキャンプでプロ野球のスタートを切った比嘉選手。ユニフォーム姿もまだ初々しく、厳しい練習に汗を流す。時折見せる笑顔がチャーミング！

比嘉　寿光 PROFILE

1981年沖縄生まれ。沖縄尚学高校で主将を務めた1999年春の甲子園で沖縄県勢初の優勝に輝く。早稲田大学に進学し、3年生で4番、4年生で主将を務め、早稲田の4期連続優勝に貢献。2004年ドラフト3位で広島東洋カープより指名を受け、現在に至る。